CUMMINSと小松製作所、ゼロエミッションの鉱山用運搬トラックの開発で協業

6月28日、重工業大手CUMMINSと、建設・鉱山業向け機器メーカー小松製作所は、ゼロエミッション運搬機械の開発でパートナーシップを締結した。両社はこれまで、様々な鉱山機械や建設機械においてディーゼルエンジンのパートナーシップを築いてきた。今後は、大型鉱山用運搬車向けの水素燃料電池ソリューションなど、ゼロエミッションの電力技術に注力していく予定だ。

2021年8月、小松製作所は、ディーゼル電気、トロリー、バッテリー電源、水素燃料電池など、さまざまな電源で走行可能な「パワーアグノスティックトラック」を発表した。今回の協業は、本トラックの開発を補完するものだ。

CUMMINSは、脱炭素化のための重要な構成要素であるバッテリー、燃料電池システム、電解槽(水素生成用)の幅広いポートフォリオを持っている。同社は、マイニング分野における独立系大手電力会社として、最も過酷な環境に耐えうる信頼性の高い高品質な製品を導入するために不可欠なアプリケーションの知見を提供する。

小松製作所は、2030年までに製品の使用と機器の生産に伴うCO2排出量を50%削減(2010年比)し、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという目標を掲げている。また、2021年に、次世代のゼロエミッション鉱山機械とインフラの製品企画、開発、試験、展開において積極的に協力するため、顧客との温室効果ガス(GHG)アライアンスの設立を発表した。

小松製作所との協業は、CUMMINSが掲げる「Destination Zero」戦略の一環である。CUMMINSは、製品の温室効果ガス(GHG)と大気環境への影響を低減し、2050年までにネットゼロ・エミッションの達成を目標としている。

【関連記事】
CUMMINSと中シノペック、中国でのグリーン水素技術生産に向けた合弁会社を正式に設立
いすゞ自動車とCUMMINS、北米向け中型EVトラックの開発・モニターを開始

【参照ページ】
(原文)
CUMMINS AND KOMATSU TO COLLABORATE ON ADVANCING DEVELOPMENT OF ZERO EMISSIONS MINING HAUL TRUCKS
(日本語訳)
重工業大手CUMMINSと小松製作所、ゼロエミッションの鉱山用運搬トラックの開発で協業

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  3. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る