2022年6月28日、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は、自然関連リスクと機会の管理と開示のためのベータ版フレームワークの第二版をリリースした。本リリースは、3月の最初の反復リリースに基づき、市場参加者がパイロットテストを開始できるよう、TNFDの測定基準へのアプローチとガイダンスを追加している。
3月に公開されたベータ版フレームワークは、市場参加者から圧倒的な好評を博し、5大陸37カ国にわたる130以上の市場参加者やステークホルダーから500件を超えるフィードバックを受けた。
3月に公開されたTNFDの開示勧告案、中核概念、LEAP(Locate Evaluate Assess Prepare)評価手法に大きな変更はないものの、第二版にはTNFDのタスクフォース(フレームワークを設計している34人のメンバー)が慎重に開発したいくつかの強化点や追加要素が含まれている。
第二版で提案されたアプローチは、評価指標と開示指標を区別しており、主流の財務管理・報告と同様に、報告利用者に開示されるものは、リスク管理及び意思決定に情報を与えるために内部で分析されるもののサブセットに過ぎないことを認めている。
タスクフォースの意図は、今後12ヶ月間のパイロットテストとフィードバックから学び、タスクフォースが2023年9月に最終勧告を発表するまでに、自然関連の依存性、影響、リスク、機会に関する管理可能な一連の開示指標に到達することである。
TNFDは、測定基準と目標設定のための環境は、他の多くの関係者の作業もまだ開発中であることを認識し、データと測定技術、投資家の期待、規制要件の時間的変化に対応できるように、全体的アプローチの一部として、レビュープロセスを推奨している。
さらなるセクター・ガイダンスとシナリオの使用に関するガイダンスは開発中であり、2022年11月と2023年2月に行われるフレームワークの更新の際に、協議用にドラフト形式で提供される予定である。
【参照ページ】
(原文)TNFD releases second iteration beta framework including initial guidance on metrics
(日本語訳)TNFD、ベータ版フレームワークの第二版を発表