CDP、世界の気候変動対策をリードする新世代の95都市を発表 


11月18日、CDPは、世界の95都市を2021年の環境活動と透明性におけるリーダーとして選出した。これらの都市の合計人口は1億800万人で、世界の都市に住む人口42億人1のごく一部(2.6%)に過ぎず、COP26以降、より多くの都市がその中で生活し働く人々のために気候変動に対する野心を高めることが急務であることを強調している。

これらの都市は、企業、都市、州、地域を対象とした世界的な環境情報開示システムを運営するCDPが、第4回目の「都市Aリスト」として採点したものである。このリストには、ロンドン(英国)、ロサンゼルス(米国)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、ケープタウン(南アフリカ)、東京(日本)、シドニー(オーストラリア)が含まれており、全大陸を網羅している。しかし、米国以外の世界トップ3の排出国である中国、インド、ロシアの都市はAリストに含まれていない。

 A評価を得るためには、都市全体の排出量インベントリを公開し、野心的な排出量削減目標と再生可能エネルギーの将来目標を設定し、気候行動計画を発表することが必要である。また、気候リスクと脆弱性の評価を行い、気候適応計画を策定して、気候災害にどのように対処するかを示す必要がある。

2021年のAリストに掲載される都市は、2020年から10都市増加して北米が最多の41都市となった。
COP26の開催国であるイギリスは、2020年からのAリスト都市数の伸びが単独で最も大きい国であった。イギリスの都市数は約3倍(2020年の4都市から今年は11都市、175%の増加)となり、エジンバラ、レスター、マンチェスター、ノッティンガム、レディング、サウスエンドオンシー、サンダーランドの7都市が新たにAリストに加わった。

【参照ページ】
(原文)CDP unveils new generation of 95 cities leading on global climate action
(日本語訳)CDP、世界の気候変動対策をリードする新世代の95都市を発表 

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-15

    ESGフロントライン:移行計画の“実行力”が企業価値を左右する時代へ

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-7-15

    ESRS開示項目66%削減案へEFRAGが草案公表。ダブルマテリアリティ評価も負担軽減

    7月、欧州のサステナビリティ報告基準を策定する欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステ…
  3. ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025-7-11

    ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025年7月に公表されたSASBスタンダードの改訂案は、IFRS S2の産業別ガイダンスと連動す…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る