2月8日、ドイツの物流大手DHLグループは、ドイツ・ケルン市で燃料電池自動車(FCV)トラックの実証輸送を開始することを発表した。この実証期間は1年間に及ぶ。
DHLグループは、今回の実証において、自動車世界大手のドイツ企業であるフォルクスワーゲン傘下の特殊商用車製造会社であるPaul NutzfahrzeugeのFCVトラックを採用した。この車両は、メルセデス・ベンツの商用トラック「Atego」をベースに製造されており、トレーラー付きで約400km、トレーラー無しで約600kmの航続距離を誇る。
FCVトラックの運用においては、エネルギー世界大手の英国企業であるシェルが提供するFCVトラック向けの従量課金制プラットフォームである「Shell Hydrogen Pay-Per-Use」モデルが採用される。また、車両の整備に関しては、ドイツ・フレッヒェンにあるダイムラー・トラックの商用車センターで独占的に行われる。
DHLグループは、2030年までに二酸化炭素排出量を2,900万トン未満にまで削減することを中間目標として掲げており、今回のアクションもその一環である。今後、2024年には長距離輸送用の電気自動車(EV)トラックやFCVトラックでの実証プロジェクトをさらに展開していく予定である。