Equinor・SSE、トリトンパワーを買収 主要ガスプラントを低炭素水素に転換予定

6月28日、エネルギー企業のEquinorとSSE Thermalは、発電会社のTriton Powerを3億4100万ポンド(約560億円)で買収し、その主要資産である120万kWのガスタービン発電所Saltend Power Stationを水素に移行する計画を発表した。

Triton Powerは、英国の発電所を通じて、英国の卸売電力市場に電力を供給している。同社の発電容量は135万kWで、その合計出力は英国の最大50万世帯分の電力を供給するのに十分な大きさである。

120万kWのSaltend発電所は、天然ガスを使用する従来型のガスタービン複合発電機(CCGT)である。現在の主な用途は、太陽光や風力の出力が低い時期に電力を供給することだ。EquinorとSSE Thermalによると、2027年から最大30%の水素を使用し、最終的には100%まで使用できるように準備する予定であるという。

この水素は、EquinorのH2H Saltend水素プロジェクトから供給され、天然ガスを水素に改質し、炭素回収と貯留を利用して95%以上のCO2を回収する予定だ。また、このプラントは、年間1,200万トン以上のCO2を排出する英国最大の工業地帯であるハンバー地域の脱炭素化を支援し、石炭火力発電からの切り替えを促進する。

【参照ページ】
(原文)Equinor and SSE Thermal acquire Triton Power and prepare for transition to hydrogen
(日本語訳)EquinorとSSE、トリトンパワーを買収、主要ガスプラントを低炭素水素に転換予定

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…
  2. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  3. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る