
6月17日、シドニー発。Climate Tech Partners(CTP)は、新設ファンドの初回クローズを完了し、豪州のクリーンエネルギー金融公社(CEFC)とAustralian Ethical Investmentsからそれぞれ1,500万豪ドル、合計3,000万豪ドルの出資を獲得した。
厳しいVC市場環境にもかかわらず、業界と連携した独自モデルが評価され、大手機関投資家の支援を受ける形となった。ファンドは電力網技術、低炭素燃料、気候適応技術などを対象に、シリーズA段階のスタートアップへの投資を進める。
今回の資金調達には、民間のBESENファミリーオフィスや、航空業界脱炭素に注力するカンタス航空およびエアバスからの特別出資も含まれる。これまでに合計5,000万豪ドル超の資金を確保し、エネルギー、運輸、産業、鉱業を中心に11社の企業パートナーとの連携体制も構築済み。
CEFCのCEOイアン・リアモンス氏は「このモデルは市場ニーズに根ざしており、脱炭素化と収益性の両立を実現する可能性を秘めている」と述べ、同社の投資実績を評価した。
また、Australian EthicalのCIOルドヴィック・トー氏は「将来のネットゼロ経済を支える初期段階技術への投資を拡大する好機」とし、倫理的投資の理念とも合致すると語った。
CTP共同創業者のトム・クライン氏は「政策、企業ニーズ、技術が重なり合う今こそ、オーストラリアが世界の気候技術の中心になる絶好のタイミングだ」と強調している。
(原文)Australian Ethical and the CEFC Invest $30 Million in Climate Tech Partners as Fund Reaches First Close
(日本語参考訳)オーストラリアン・エシカルとCEFCがクライメート・テック・パートナーズに3,000万ドルを投資、ファンドが最初のクローズに到達