GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(企業サステナビリティ報告指令をはじめ、国際的な基準間の連携が進展している。
2025年6月26日、GRIは新たな基準「GRI 102: Climate Change」および「GRI 103: Energy」を公表した。27年1月から発効される。さらに、GRI 102とIFRS S2との部分的な整合性が正式に発表された。

本稿では、新しいGRIの開示項目の概要と実務チェックポイントを紹介しつつ、IFRS/ISSB基準との整合ポイントについて解説する。SSBJ開示の準備がGRIの新しい開示基準に適合するかなど、現行の開示内容の見直しや情報の質的向上を検討する参考にしてほしい。

GRI 102: Climate Change 2025 の変更ポイント

「GRI 102: Climate Change 2025」は、従来のGHG排出量開示だけでなく、労働者・地域社会・先住民族などへの影響などへの影響の観点を統合しているなど、より包括的なものになっている。
以下、GRI102(1-10枝番あり)の一覧表では、概要と開示事例とを分析してまとめる。


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執筆者紹介

竹内 愛子 (ESG Journal 専属ライター)
大手会計事務所にてサステナビリティ推進や統合報告書作成にかかわるアドバイザリー業務に従事を経て、WEBディレクションや企画・サステナビリティ関連記事の執筆に転身。アジアの国際関係学に関する修士号を取得、タイタマサート大学留学。専門はアジア地域での持続可能な発展に関する開発経済学。

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