サスティナビリティの情報開示において「サプライチェーン」上のサスナビリティの実現についても関心が高まっている。紛争鉱物に関するサプライチェーン管理は、2010年米国のドット・フランク法により報告義務が求められており、対応している企業も多いだろう。
サプライチェーン管理は、CSRDやISSB,SSBJでも重視されており、デューデリジェンスが必要になる場合もある。改めて、紛争鉱物の対応であるが、サプライチェーン管理を再確認することで、新たなサプライチェーン管理のヒントになると思われる。
本稿では、サプライチェーン管理の評価プロセスを提供しているResponsible Minerals Initiative(RMI)を紹介する。RMIの団体概要や使用されているツールの内容が簡潔に説明している。
紛争鉱物調達規制の背景
コンゴ民主共和国(DRC)とその周辺国で採掘されるスズ、タンタル、タングステン、金(3TG)が問題視されている。これらの鉱物は、多くの電子機器や工業製品に使用されているので、サプライチェーンでの取引が武装勢力の資金源となるリスクがある。こうした背景から、企業はこれらの鉱物が武装勢力に利益をもたらさないよう、サプライチェーン全体にわたってデューデリジェンスを行うよう社会の要請が高まった。
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執筆者紹介
竹内 愛子 (ESG Journal 専属ライター) 大手会計事務所にてサステナビリティ推進や統合報告書作成にかかわるアドバイザリー業務に従事を経て、WEBディレクションや企画・サステナビリティ関連記事の執筆に転身。アジアの国際関係学に関する修士号を取得、タイタマサート大学留学。専門はアジア地域での持続可能な発展に関する開発経済学。 |