SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(2024年日本のアーリーアダプターは80社)。SBTNは、2023年にv1.0を発行し、2025年を目処に幅広い導入が進むことを目指している。

SBTN・SBTs for Natureとは

SBTs for Natureとは、企業や都市が科学に基づいて自然関連目標を設定することを促すフレームワークであり、技術的ガイダンス。本ガイダンスはScience Based Target Network(SBTN)により作成されている。他の自然資本に関するガイダンスよりも「科学的」である点が特徴だ。本稿では、SBTNとは何かを簡潔に説明しつつ、本ガイダンスを実践的に活用できるか、説明している。また、実際にSBTNプログラムに参加している日本企業の事例も紹介している。

SBTとSBTNの違いについて

SBTとは科学的根拠に基づく目標設定(基準)のこと。企業の中長期的な温室効果ガス削減目標が、パリ協定が求める水準(1.5℃水準)に整合したものになるよう促す枠組みとして、CDP・UNGC・WRI・WWFの4つの機関によって共同で運営されている。なお、運営組織の国際機関であるSBTiは2015年に設立されている。


以降のコンテンツは無料会員登録を行うと閲覧可能になります。無料会員登録を行う

すでに登録済みの方はログイン画面へ

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-15

    ESGフロントライン:移行計画の“実行力”が企業価値を左右する時代へ

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-7-15

    ESRS開示項目66%削減案へEFRAGが草案公表。ダブルマテリアリティ評価も負担軽減

    7月、欧州のサステナビリティ報告基準を策定する欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステ…
  3. ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025-7-11

    ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025年7月に公表されたSASBスタンダードの改訂案は、IFRS S2の産業別ガイダンスと連動す…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る