CSRDのダブルマテリアリティとは。実践のヒントをガイドラインから考察。

CSRDのダブルマテリアリティとは。実践のヒントをガイドラインから考察。

2024年から適用が開始されたサスティナビリティ情報開示規制のCSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive:企業サステナビリティ報告指令)では、ダブルマテリアリティによる情報開示が求められている。CSRDの導入により、どのように企業経営に影響を及ぼすのかを詳しく解説する。このコラムでは、ダブルマテリアリティの具体的な事例や実践的なアプローチを交え、企業が直面する課題とその解決策を探る

CSRDとは

2023年の1月に発行され2024年の会計年度から適用が開始となった「サスティナビリティ情報開示」に関する欧州での制度(指令)のこと。欧州において対象となる企業はこの制度に基づき開示情報を整理する必要がある。

対象となる企業は、欧州の上場企業および域内で一定以上の事業をする企業であり、零細企業以外はほとんどが対象となる。さらに、欧州に現地法人がある親会社も開示の対象となる。事業の規模に応じて開示を開始するタイミングが異なるので注意したい。

CSRDとESRSの違いについて

ESRS(European Sustainability Reporting Standards:欧州サステナビリティ報告基準)とは、開示に関する報告基準で。ESRSは、2つの一般的基準と10の課題ごとの基準がありTCFD(Task Force on Climate-Related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)とも整合している。実務的には、ESRSを参考にする場合が多いと思われる。

参考:ESRSのHP


以降のコンテンツは無料会員登録を行うと閲覧可能になります。無料会員登録を行う

すでに登録済みの方はログイン画面へ

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る