Volvo、世界で初めて化石燃料を使用しない鋼材を使用した建設機械を顧客に納品

6月1日、ボルボ・グループのボルボ建機(Volvo CE)は、世界で初めて化石燃料を使用しない鋼材を使用した建設機械を顧客に納入したと発表。

本機械は、スウェーデンにあるボルボCEのブラオスの施設で、スウェーデンの世界的な鉄鋼会社SSABの化石フリー鋼材を使用して生産されたアーティキュレート・ホーラーA30Gだ。この運搬車は、ボルボCEのメルカー・イェルンベルグ社長によって、長年の顧客であるスウェーデンの建設会社NCCに引き渡された。

鉄鋼製造は、世界的に最もCO2を排出する企業の1つであり、同セクターからの温室効果ガス排出量の合計は、世界の化石燃料の使用による直接排出量の7~9%を占めている。 本発表は、ボルボと鉄鋼メーカーであるSSABが昨年開始した、化石燃料を使用しない鋼材で製造された車両の生産を目指す協業の最新ステップとなる。SSABは、2021年8月にボルボに化石燃料を使用しない鋼材を初めて納入することを発表している。

【関連記事】SSAB、世界で初めて化石燃料不使用のHYBRIT鋼をVolvoに出荷

また、本発表は、SSABとボルボの両社が異なる持続可能性目標を打ち出したことを受けたものである。昨年、ボルボ・グループは、他の気候目標とともに、2040年までにバリューチェーンの排出をネット・ゼロにする目標を発表した。SSABは2021年6月、水素と電気を利用したHYBRIT技術により、2026年までに世界初の鉄鋼会社となり、化石燃料を使わない鉄鋼を世界市場に投入すると誓約している。

【関連記事】Volvo Groupが発表した排出量ゼロ目標をSBTiが承認
SSAB、サステナビリティ目標を発表。世界初の化石燃料を使わない鉄鋼を市場投入

【参照ページ】
(原文)VOLVO CE FIRST IN THE WORLD TO DELIVER CONSTRUCTION MACHINE BUILT USING FOSSIL-FREE STEEL TO CUSTOMER
(日本語訳)Volvo、世界初の化石燃料ではなく鋼材を使用した建設機械を納品したと発表

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