チリ、史上初の「ソブリン・サステナビリティ・リンク・ボンド」を発行

 

3月3日、チリ共和国は、20億米ドル、20年のサステナビリティ・リンク・ボンドの新規発行を完了したと発表した。本債券の利息は、同国の気候変動目標の達成度に連動している。サステナブルファイナンスを行う企業の間で急速に普及している商品で、国債における発行は今回が初である。

本債券は、チリが最近発表した「Sustainability-Linked Bond Framework」に基づいて発行された。同枠組みによると、チリの温室効果ガス(GHG)排出量の絶対値削減や、国の電力システムにおける非伝統的再生可能エネルギー発電の割合などがKPIとして追跡される。

温室効果ガス削減目標には、2030年までに温室効果ガスの年間排出量を95 MtCO2eにすることと、2020年から2030年までの温室効果ガス削減目標を最大1,100 MtCO2eにすることが含まれている。再生可能エネルギーSPTは、2028年までに非伝統的な再生可能エネルギー源による発電量を50%、2032年までに60%を達成するとしている。

【参照ページ】
(参考記事)Chile prices first sovereign sustainability-linked bond

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