BofA、排出集約型セクターへの融資による気候変動への影響を軽減することを約束

2022年4月、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は、主要な排出集約型セクターにおける融資活動に伴う排出量を削減するための一連の中間目標を発表した。

自動車製造、エネルギー、発電の各分野を対象とした本目標は、BofAの「ゼロへのアプローチ」戦略の中で発表され、気候変動目標の達成に向けた同行のアプローチと目標設定プロセスが示されている。BofAは昨年、2050年までに融資活動、業務、サプライチェーンにおける温室効果ガス(GHG)排出のネット・ゼロを約束した。

BofAの新たな融資による排出目標には、Scope1、2および最終用途Scope3の排出量を含む自動車製造の強度を44%削減する2030年の目標、エネルギー部門の排出強度をScope1、2で42%、Scope3で29%、発電強度をScope1で70%削減する2030年の目標が設定されている。

同行のアプローチでは、ネット・ゼロ移行への資金調達を支援する戦略についても触れている。本計画の主な柱は、商品・サービスの開発や気候変動対策への投資を通じて顧客自身のネット・ゼロ目標達成を支援すること、同等のコミットメントや情報開示を推進するための業界基準や世界基準の提唱、意思決定に有用な指標を開発するためのデータ分析、科学と整合したマイルストーン目標の設定、TCFDやネットゼロバンキング・アライアンスの指針に沿った進捗状況の報告などが含まれている。

【参照ページ】
(原文)Approach to Zero

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る