SAPとGIZ、グリーン水素認証のためのデジタルソリューションで協業

3月23日、ブラジルおよびドイツのグリーン水素認証をサポートするソフトウェアの一般的な要件を検証し、コンセプトを開発するために、SAPはドイツ国際協力庁(GIZ)と官民パートナーシップを締結したと発表した。ブラジルのサプライヤーが自社の水素が真にグリーンであることを証明できるよう、本プロジェクトでは認証ルールの評価と要約、デジタルソリューションのテストも行う予定である。

「GreenToken by SAPソリューション」は、ISCC PLUS、ISCC EU、REDcert2などの基準に基づくブロックチェーン・ベースのカストディを使用し、あらゆる材料の原産地まで遡ってサプライチェーンの透明性を提供することができる。ブロックチェーン上のデジタルツインは、商品の原産地、児童労働、リサイクルやサステナビリティの状況など、ESG(環境、社会、ガバナンス)の事実を、企業の国境を越えて透明化することができる。

ドイツ連邦経済・気候行動省(BMWK)の資金援助を受けている本パートナーシップの成果は、ブラジルの大企業だけでなく、中小企業にも役立つと期待されている。

経済の脱炭素化を進める一方で、並行してグリーン水素産業を発展させることで、経済成長とレジリエンスを高め、ブラジルのようなグリーン水素を生産する国で現地雇用を創出することが可能となる。本パートナーシップは、ブラジル、ドイツ、そして欧州指令への準拠を通じ、ブラジルにおける水素経済の発展に大きく貢献することにつながる。

【参照ページ】
(原文)SAP and GIZ Cooperate on Digital Solutions for Green Hydrogen Certificates
(日本語参考訳)SAPとGIZ、グリーン水素認証のためのデジタルソリューションで協業

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る