6月22日、世界的なペイメント・テクノロジー企業であるMastercardは、初回使用分のプラスチックで作られた期限切れのクレジットカードやデビットカードが環境に与える影響に対処することを目的とした、新しいカード・リサイクル・プログラムの開始を発表した。
新しい取り組みでは、 Mastercardが期限切れカードの回収、輸送、リサイクルを行い、銀行が安全にカードを処分できる方法を提供する。この試験的な取り組みは、HSBC銀行の一部の支店がカードのリサイクルを行っている英国で昨日開始され、今後世界的に展開される予定である。
本プログラムは、Mastercardが今年初めに発表した、自社ネットワーク上の決済カードから初回使用のPVCプラスチックを排除するというコミットメントと、2028年までに新たに製造されるすべてのMastercardのプラスチック決済カードに、再生プラスチックやバイオ由来プラスチックなど、より持続可能な素材を使用することを義務付ける新しいルールに続くものである。
同社によると、期限切れのカードは安全な回収ボックスに投函され、ボックス内でシュレッダーにかけられて内蔵チップが破壊される。細断された廃棄物は、Mastercardのリサイクル・パートナーであるテラサイクルに送られ、そこで細断されたプラスチックは、他のプラスチック製品に再利用できるペレットや粉末に生まれ変わる。
今回の発表は、Mastercardにおけるサステナビリティ関連の一連の取り組みの最新版となる。同社は10年以上前にESGへの取り組みを開始し、当初は金融包摂、包括的成長、データ責任などの分野に注力していました。近年、Mastercardはそのイニシアティブを環境の持続可能性にも拡大し、2021年にネット・ゼロ目標を設定(その後加速)し、Priceless Planet Coalitionを立ち上げ、パートナーと協力して2025年までに1億本の樹木を回復させるという目標に貢献している。2021年、マスターカードは上級役員向けの報酬モデルを発表し、インセンティブ報酬の一部をESG優先分野であるカーボンニュートラル、金融包摂、男女賃金平等の進捗に連動させた。
【参照ページ】
(原文)Mastercard launches global plan to recycle credit cards
(日本語訳)Mastercard、クレジットカードのリサイクル計画を世界規模で開始