国連生物多様性条約、ポスト2022年フレームワークの年内採択に向けて進展

3月29日、ジュネーブで開催された国連生物多様性条約締約国会議(CBD COP)が終了し、「ポスト2020年グローバル生物多様性フレームワーク」の目標、 支援メカニズム 、ターゲットに関する最初の草案が作成された。本フレームワークは、2022年内に中国・昆明で開催される国連生物多様性会議(COP-15)で最終合意予定である。

「ポスト2020年グローバル生物多様性フレームワーク」 は、2050年までに達成すべき4つの長期目標を設定する。以下4つの「2050年目標」には、それぞれ2030年に進捗を評価するマイルストーンが存在する。

目標A
すべての生態系の完全性が強化され、生態系の面積、連結性、完全性が少なくとも15%増加する。すべての種の健全で回復力のある個体群を支えるために、自然生態系の健全性と完全性を維持する。絶滅のリスクを少なくとも10分の1に低減し、すべての分類群および野生種と家畜化された種の遺伝的多様性を保護し、少なくとも全生物種の遺伝的多様性の90%以上を維持している。

マイルストーンA
1.自然システムの面積、連結性、完全性において、少なくとも5%の純増を達成する。
2.絶滅率の上昇を防止または逆転させ、絶滅の危機に瀕している種の割合が少なくとも10%減少し、存在量や種の個体群の分布を強化、少なくとも維持する。
3.野生種及び家畜化された種の遺伝的多様性を保全し、 遺伝的多様性が90%以上維持されている種の割合が増加する。

目標B
自然保護と持続可能な開発による人間への自然の貢献が評価され、維持又は強化されている。すべての人の利益のために、世界的な開発アジェンダを支える利用を行う。

マイルストーンB
1.自然および人間への貢献が、関連するすべての公的および私的な情報において十分に説明され、反映される。
2.自然の人間に対する貢献のすべてのカテゴリーにおいて、長期的なサステナビリティを確保し、現在衰退しているものを回復し、関連する持続可能な開発の各項目に貢献する。

目標C
遺伝資源の利用から得られる利益を公正かつ衡平に配分し、生物多様性の保全と持続可能な発展を含め、金銭的な利益と非金銭的な利益両方の配分が大幅に増加する。

マイルストーンC
1.伝統的知識の保有者を含む提供者が受け取る金銭的利益の割合が増加している。
2.伝統的建造物の所有者を含む提供者の研究開発への参加など、非金銭的利益が増加している。

目標D
利用可能な資金やその他の実施手段と、「2050年目標」達成に必要な手段との間に存在するギャップを解消する。

マイルストーンD
1.枠組みを実施するための十分な財源が利用可能かつ配備されている。2030年までに少なくとも年間7,000億ドル(約86兆円)まで資金ギャップを縮める。
2.2030年までのフレームワークを実施するための能力開発と開発、技術・科学協力、技術移転を含む他の適切な手段が利用可能であり、展開されている。
3.2030年から2040年にかけての十分な資金とその他の資源を、2030年までに計画あるいは約束している。

また、「ポスト2020年グローバル生物多様性フレームワーク」は、2030年までの10年間に緊急に取り組むべき21のターゲットも掲げている。各ターゲットで定められた行動は、直ちに開始され、2030年までに完了する必要がある。

【参照ページ】
(原文)Governments advance negotiations on ambitious global biodiversity framework but require more time

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