9月7日、大手保険・投資グループのAllianzは、2030年までに200億ユーロ(約3兆円)を気候変動・クリーンテック対応に投資するという目標を含む、気候変動に焦点を当てた一連の新たなコミットメントと目標を発表した。
新目標は、Allianz初の包括的なネット・ゼロ移行計画の発表と同時に発表されたもので、気候変動目標達成に向けた同社の戦略の概要を示している。Allianzは、自己勘定投資と損害保険引受ポートフォリオにおいて2050年までに、また自社事業において2030年までに、ネット・ゼロ・エミッションを達成することを約束している。
Allianzのネット・ゼロ計画は、米国における反ESGの政治的圧力の中で、他の大手保険会社数社とともにネット・ゼロ保険アライアンス(NZIA)からの脱退を決定した直後のことである。当時、NZIAの創設メンバーであり議長であったAllianzは、2030年と2050年のネット・ゼロ目標を改めて表明し、脱炭素化の加速と公正で持続可能な移行への貢献を継続することを約束した。同社は引き続きネット・ゼロ・アセットオーナー・アライアンスのメンバーである。
新たな投資目標に加え、Allianzは、2030年までに商業保険セグメントにおいて、再生可能エネルギーと低炭素技術ソリューションからの収益で150%の利益成長を達成するというコミットメントも発表し、すでに太陽光発電と風力発電所の大手保険会社であることを指摘し、新興の水素技術にも対象を拡大することを目指すと付け加えた。
同社はまた、2030年までに自動車小売部門で二酸化炭素排出量を30%削減し、商業保険部門で排出原単位45%削減を達成するという目標や、顧客や投資先企業とのネット・ゼロに焦点を当てた取り組みを強化するという誓約も発表した。
【参照ページ】
(原文)Allianz announces first net-zero transition plan with 2030 intermediate targets for core business segments
(日本語参考訳)Allianz、2030年までに気候変動・クリーンテック対策に3兆円超を投資