3月2日、ナイロビで行われた第5回国連環境総会は、SDGs 達成に向け自然のための行動を強化する14の決議を採択し、閉会した。同総会は193の国連加盟国で構成され、SDGsを推進するために2年ごとに開催される。
本総会で採択された14の決議のうち、特に重要な決議は以下3つ。
第一の重要決議は、世界の環境担当大臣が、プラスチック汚染をなくすための国際的な法的拘束力のある合意を任務とする政府間交渉委員会の設立に合意したこと。
第二の重要決議は、化学物質と廃棄物の健全な管理および汚染の防止に関する包括的かつ野心的な科学政策委員会の設立が支持されたこと。
第三の重要決議は、持続可能な開発支援に関する決議がされたこと。「生態系回復の10年」に基づいた持続可能な開発や生態系の保護について合意形成が行われた。
本総会で採択された14の決議は以下の通り。
・プラスチック汚染をなくすための決議
・持続可能な消費と生産を達成するための貢献としての循環型経済の強化に関する決議
・持続可能な湖沼管理に関する決議
・持続可能な開発を支援するための自然ベースのソリューションに関する決議
・持続可能で強靭かつ包括的なCOVID-19後の復興における環境的側面に関する決議
・生物多様性と健康に関する決議
・決議-動物福祉-環境-持続可能な開発ネクサス
・持続可能な窒素管理に関する決議
・持続可能で強靭なインフラストラクチャーに関する決議
・化学物質と廃棄物の健全な管理に関する決議
・化学物質と廃棄物の健全な管理と汚染防止に一層貢献するための科学・政策パネルに関する決議
・鉱物および金属管理の環境的側面に関する決議
・地球環境展望の将来像に関する決議
・国連憲章101条3項に基づき、衡平な地理的配分の原則に配慮する決議
三つの決議は、国連の「生態系回復の10年」に基づいた生態系の回復、生物多様性の保護、資源効率、消費と生産パターン、気候緩和と適応、雇用創出と貧困削減を重視している。
【参照ページ】
(原文)UN Environment Assembly concludes with 14 resolutions to curb pollution, protect and restore nature worldwide
(日本語訳)国連環境総会、世界の公害抑制と自然保護・回復に向けた14の決議を採択