10月10日、日本とスリランカは二国間クレジット制度(JCM:Joint Crediting Mechanism)の構築に合意し、水越在スリランカ大駐箚特米全権大使とアニル・ジャシンハ環境省次官との間で、協力覚書の署名が行われた。スリランカは、23か国目のJCMパートナー国となる。今後JCMを通じて、日・スリランカ間の環境・エネルギー協力をより一層強化するという。
二国間クレジット制度は、途上国等への優れた脱炭素技術等の普及や対策実施を通じ、途上国の持続可能な開発に貢献するとともに、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価し、日本のNDC(国が決定する貢献)の達成にも活用する仕組みである。2025年を目途にパートナー国を30か国まで増やすことを目指して関係国と協議を進めており、今回の署名でJCMパートナー国は23か国に広がった。
これまでは、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ、フィリピン、セネガル、チュニジア、アゼルバイジャン、モルドバ、ジョージアの22か国であり、スリランカは23か国目となる。
今後、スリランカとの間でのJCMを通じて、スリランカ国内での温室効果ガスの排出削減等に関する事業を実施し、両国のNDCの達成に貢献していく。また、JCMはパリ協定第6条の市場メカニズムとして実施され、地球規模での温室効果ガス排出削減・吸収、持続可能な開発を促進することにより、世界の脱炭素化に向けた取組に貢献していくという。