12月16日、敦賀市および関西電力株式会社(関西電力)は、国内初となる発電時に二酸化炭素を排出しない原子力エネルギーを活用したCO2フリーのクリーンな水素製造の実証を開始した。
本実証では、水素製造装置が設置されている敦賀市公設市場に関西電力の原子力発電所で発電した電気を供給し、水素製造から利用に至るまでの一連の流れを追跡(トラッキング)することにより、水素が原子力発電の電気によって製造されたことを特定する。
これまでに敦賀市では、水素サプライチェーンの構築を目指す「敦賀市調和型水素社会形成計画(ハーモニアスポリス構想)」を策定し、水素エネルギーの活用に向け、積極的な取組みを進めてきた。
関西電力では、ゼロカーボンロードマップにおいて、「原子力エネルギーを、将来的には、その電気や高温熱を使った水素製造にも活用し、原子力のさらなる可能性の拡大を図る」ことを掲げており、原子力発電所で発電した電気を活用した水素製造の検討を進めてきた。
敦賀市および関西電力は、本実証を通じて、原子力を活用した水素サプライチェーンの構築実現に向けた検討を重ねていくという。