1月10日、EYは2,000人以上のグローバルCEOの見解を調査し、彼らの組織が直面している見通し、課題、リスクについて調査した第1回「EY 2022年CEO展望調査」を発表した。本調査によると、ESGが投資やM&Aの重要な重点分野の一つとして浮上している。
2021年は世界のM&Aにとって記録的な年となり、取引額は約5.5兆ドルに急増し、前年比で58%以上増加しました。今回の調査によると、2022年も引き続きM&Aが活発に行われることが予想され、CEOの59%が、年内に自社による買収実行を考えている。ESGは買収の最優先分野の一つであり、回答者の20%が、計画している主なM&A活動は「ESGランキング/パフォーマンス/持続可能なフットプリントの強化」であると回答している。
今回の調査では、M&Aの重要な推進要因であることに加えて、ESGへの配慮が買収プロセス全体で重要な役割を果たすようになってきている。実質的にすべての回答者(99%)が、ESGやサステナビリティに関する懸念を買収戦略に織り込むようになったと回答し、6%が過去1年間にESG関連の懸念から取引を中止したと報告している。
M&A以外にも、ESGに焦点を当てた分野への資本配分は、CEOが事業の将来的な機会に投資しようとしていることから、成長する可能性が高いとみられている。サステナビリティへの投資」は「既存事業への投資」「デジタルトランスフォーメーションへの投資」に次いで、「現在、自社が最も注目し、リソースを投入している資本戦略課題」を尋ねたCEOの回答のトップ3にランクインしている。全体では、82%のCEOが、戦略的意思決定においてESG要素が重要または非常に重要であると回答している。
このようにESG課題が企業の意思決定にますます影響を与える一方で、一部のCEOは投資家からの反発を報告している。本調査によると、回答者の65%がサステナビリティの移行戦略について、投資家や株主からの抵抗を受けたと述べている。
【参照ページ】
(原文)New realities, new strategies: leading CEOs look beyond short-term pressures to invest in long-term value creation in 2022.
(日本語訳)EYのCEOサーベイ:ESGがM&Aや資本配分の優先分野に浮