6月6日、炭素取引所および市場であるClimate Impact X(CIX)とナスダックが支援する炭素除去市場であるPuro.earthは、自然およびテクノロジーベースの除去クレジットを混合した炭素クレジットポートフォリオを提供し、自主的炭素市場(VCM)のネット・ゼロに沿ったソリューション需要に対応する新しいパートナーシップを発表した。
両社によると、新しい戦略的パートナーシップは、長期的な炭素除去および貯留を組み合わせた炭素クレジット需要の高まりに応える。信頼できるネット・ゼロ・オフセットのための主要要素を概説した「The Oxford Principles for Net Zero Aligned Carbon Offsetting」に沿っている。
本パートナーシップは、CIXとPuro.earthが自然ベースのプロジェクトと技術ベースの除去方法に関する専門知識を結集させたものである。
シンガポールに拠点を置くCIXは、DBS、シンガポール取引所(SGX)、Standard Chartered、Temasekによる共同事業として昨年発足した。衛星モニタリング・機械学習・ブロックチェーン技術を活用して炭素クレジットの透明性・完全性・品質を強化し、さまざまな買い手と売り手のニーズに応える明確なプラットフォームと商品の提供を目指している。本取引所は、森林、マングローブ、沿岸生息地などの自然生態系を保護・回復・成長させる自然ベースのソリューションへのアクセスを提供する。
昨年ナスダックが買収したPuro.earthは、炭素除去に焦点を当てた世界初のB2B市場である。長期的に大気中から除去された炭素に基づくカーボンオフセットである検証済みCO2除去証書(CORC)の発行を通じて、 カーボンネットネガティブ技術のサプライヤーと二酸化炭素排出量の削減や対策を求める企業を結び付けている。また、同社は、バイオ炭、炭化建材、地中貯留炭素などの炭素除去手法の開発を先駆けて行っている。
さらに、本パートナーシップはPuro.earthのアジアへの参入を意味し、アジア地域の企業は人工炭素除去方法のVCM規格であるPuro Standardに基づいて発行されるクレジットを利用できるようになる。
【関連記事】
CarbonplaceとClimate Impact X、炭素クレジット取引へのアクセスと透明性の拡大に向け提携