
5月13日、デンマーク・オーベンローにて、世界初の大規模商業e-メタノール製造施設「Kassø e-methanol facility」が正式に稼働を開始した。年間4万2,000トンの生産能力を誇り、再生可能エネルギーのみで稼働する本施設は、A.P.モラー・マースク、LEGOグループ、ノボノルディスクなどにe-メタノールを供給する。
この施設は、欧州エナジー社と三井物産による共同事業であり、Kassø MidCo ApSが所有、欧州エナジーが51%、三井物産が49%の株式を保有している。施設は北欧最大級のソーラーパーク(304MW)に隣接し、バイオ由来CO₂とグリーン水素を用いて最大97%の温室効果ガス削減を実現。
マースクは同施設のe-メタノールを世界初のメタノール対応コンテナ船「Laura Mærsk」に使用予定。LEGOとノボノルディスクは選定製品において従来の化石燃料由来メタノールの代替として採用する。 両社は、Power-to-X技術の商用化と排出困難な産業の脱炭素化を目指し、国際的な協業を進める構えだ。