11月10日、IKEAのオーナーであるイングカ財団が出資する戦略的フィランソロピーのIKEA Foundationは、2025年までに6億ユーロ(約860億円)の気候変動資金を展開する計画を発表した。同財団は、代替タンパク質や植物性タンパク質への転換を促進し、農業におけるメタンガス排出を削減することを主要分野として掲げている。
本コミットメントは、IKEA Foundationが昨年発表した気候変動プログラムへの資金提供に関する10億ユーロ(約1,430億円)の誓約の一部で、そのうち4億ユーロ(約570億円)は、発展途上国におけるクリーンエネルギーの移行に焦点を当てたGlobal Energy Alliance for People and Planet (GEAPP) に充当されている。
残りの6億ユーロ(約860億円)については、排出量削減のためにフィランソロピーが行う最も効果の高い介入方法を特定するための調査を委託した。本調査は、システムチェンジ企業のシステミックとクリーンエネルギー移行に特化した非営利団体ロッキーマウンテン研究所(RMI)と共同で実施され、COP27気候会議で発表された。
本調査では、代替タンパク質への転換や農業排出の削減の他にも、公平で包括的なエネルギー転換に向けた資金援助、上流のメタン排出を最小限に抑えるための市場創出、政府レベルでの泥炭地保護・修復プロジェクトの能力開発、サプライチェーン強化によるロス削減努力、運用と資金調達の革新による電動2・3輪車市場支援、新興国における宇宙冷房など、慈善活動の展開として高い効果を持ついくつかの機会を特定した。
【参考ページ】
(原文)IKEA Foundation to Deploy €600 Million on Philanthropic Climate Solutions by 2025
(日本語訳)IKEA Foundation、2025年までに慈善活動として気候変動対策に6億ユーロを投じる