4月11日、Direct Air Capture(DAC)に特化した気候テックスタートアップのNoya PBCは、1100万ドル(約14億円)の調達を発表した。本資金は、同社の雇用、試験および製造能力の拡大、2023年下半期の最初の商業パイロット展開に活用することを目的としている。
サンフランシスコを拠点とするNoyaは、CEOのジョシュ・サントスとCTOのダニエル・カヴェロによって2020年に設立。手頃な価格で入手しやすい材料を使用し、モジュール式で拡張性のある設計を利用した直接空気捕捉(DAC)アプローチを開発した。同社は、クリーンエネルギー企業やCO2貯蔵企業と提携し、大気中のCO2を永久に除去することで、ネット・ゼロを目指す企業に炭素除去クレジットを提供している。Noyaのクレジットは、ShopifyやWatershedなどの企業によって購入されている。
本資金調達の発表は、炭素除去市場、特にDAC技術が、今後数年間で大きな成長を遂げるという位置づけにあることを示すものである。DAC技術は、IEAがネット・ゼロ・エネルギー・システムへの移行における重要な炭素除去オプションとして挙げており、大気中から直接二酸化炭素を抽出して原料として使用したり、貯蔵と組み合わせて永久的に除去したりする。昨年発表されたIPCCの気候変動緩和に関する画期的な研究によると、温暖化を1.5℃に抑えるシナリオでは、二酸化炭素の除去方法が今後数十年にわたって年間数十億トンに拡大し、DACはそのかなりの部分を占める可能性があるとされている。
今回のシリーズA資金調達ラウンドは、ベンチャーキャピタルであるUnion Square VenturesとファンドマネジメントネットワークのCollaborative Fundが主導し、Lowercarbon Capital、Fifty Years、MCJ Collective、EQT Foundation、Climate Capital、Nexwell Group, および大学基金からの出資が含まれている。
【参照ページ】
(原文)Noya Raises $11M Series A to Accelerate Carbon Removal Deployment
(日本語訳)炭素除去のスタートアップNoya、DACの加速に向け1100万ドルを調達