Air Canada、Hear Aerospaceから電気飛行機を30機受注 200kmのゼロエミッション飛行が可能

 

9月15日、Air Canadaは電気飛行機会社のHear Aerospaceが新たに発表した30人乗りのハイブリッド電気飛行機を30機、全電気駆動でゼロ・エミッションの航続距離200kmで受注したと発表した。

この航空機の受注と同時に、Hear Aerospaceは、Air Canadaとスウェーデンの航空宇宙・防衛企業が、それぞれ500万ドル(約7億円)の株式を取得したことも発表した。

Air Canadaは昨年、ネット・ゼロの目標を発表し、近代化されたエネルギー効率の高い航空機の導入、電気、水素、ハイブリッドなどの運航技術、持続可能な航空燃料、クリーンエネルギーなどの革新的なソリューションを追求する計画を立てている。また、持続可能な航空燃料(SAF)や炭素の削減・除去に5,000万ドル(約72億円)を投資することを約束した。

Air Canadaは、2028年に就航予定の新型機により、地方路線や通勤路線でより持続可能なサービスを提供できるようになると述べている。

Air CanadaとSaabの投資は、ビル・ゲイツのBreakthrough Energy Ventures、United Airlines Ventures、Mesa Air Group、Heart Aerospaceによる昨年の3500万ドル(約50億ドル)の資金調達ラウンドに続くもので、UnitedとMesaも200機を発注している。

UnitedとMesaの最初の発注は、Heart Aerospaceの19人乗りモデル「ES-19」だったが、現在はより大型の「ES-30」に置き換えている。Heart Aerospaceによると、UnitedとMesaの注文は、更新されたデザインのES-30で再確認されたとのことである。

ES-30は、バッテリーを電源とする電気モーターで駆動し、さらに持続可能な航空燃料で駆動する2つのターボジェネレーターからなるリザーブハイブリッド構成を備えており、完全電気航続距離200km、30人乗りで400km、25人乗りで最大800kmまで到達する能力を備えている。

【参照ページ】
(参考記事)Air Canada to buy 30 electric planes from Heart Aerospace

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る