4月27日、エネルギー貯蔵のスタートアップであるEnergy Domeは、4,000万ユーロ(約60億円)を調達したことを発表した。同社は、同社の実用規模の貯蔵ソリューションである「CO2 バッテリー」のグローバル商業化の規模拡大と、特に米国を中心とした新市場での展開を目指している。
2019年に設立されたイタリア・ミラノに本社を置くEnergy Domeは、熱力学的プロセスを利用して常温でCO2をエネルギー貯蔵液として使用し、CO2が温まって膨張しタービンを回して発電することでエネルギーを供給し、必要に応じてグリッドに発送する「CO2バッテリー」を用いて、太陽光や風力発電を発送可能にして再生エネルギーの使用拡大を可能にする。
同社はすでに、米国、欧州、南米、インド、オーストラリアなどの市場で、複数の電力会社、独立系電力会社、企業顧客と提携しており、9GWh以上のパイプラインを有している。
Energy Domeによると、今回の資金調達ラウンドは、技術のさらなる商業化を可能にし、主要市場におけるチームの拡大を支援するものである。特に、インフレ削減法の公共施設規模のエネルギー貯蔵に対する投資税額控除から生じる機会に対処するために、米国での成長を目指している。
シリーズBの資金調達ラウンドは、エネルギー企業Eni’sのベンチャーキャピタル部門であるEni Nextと銀行グループIntesa SanpaoloのベンチャーキャピタルであるNeva SGRが共同で主導し、2022年6月に完了した1100万ドル(約16億円)の転換資金調達ラウンドに続くものであった。
【参照ページ】
(原文)Energy Dome Closes 40 Million Euro Series B Financing Round
(日本語参考訳)Energy Dome、4,000万ユーロのシリーズB資金調達ラウンドを完了