Walmart、再生可能エネルギー、持続可能な建築物、循環型経済に1,400億円超の資金を投入
9月19日、Walmartは、初のグリーンボンド・インパクト・レポートを発表し、再生可能エネルギー、持続可能な建物、廃棄物削減と循環型経済への取り組みなどを主要投資分野として、11億ドル(約1,581億円)のグリーンボンド資金を充当したことを明らかにした。
本報告書は、Walmartが初のグリーンボンドを発行して20億ドル(約2,875億円)を調達し、同社のサステナビリティ目標を推進するためのプロジェクトに資金を提供した1年後に発表された。同社の目標には、2040年までにカーボンオフセットを使用せずに事業全体の排出量をゼロにすること、2035年までに再生可能エネルギー100%で施設を電力供給すること、2040年までに車両全体の電化と排出量をゼロにすることが含まれている。
Walmartのグリーンボンドの枠組みで投資対象となるのは、再生可能エネルギー、高性能ビル、持続可能な輸送、廃棄物ゼロ、循環型経済、ウォーター・スチュワードシップ、生息地の回復と保護などのカテゴリーである。
2020年2月から2022年1月までの支出を含む報告書によると、Walmartは、太陽光や風力の電力購入契約、仮想購入電力契約、敷地内の太陽光や風力プロジェクトなど、再生可能エネルギーに3億7800万ドル(約543億円)を割り当てた。同社は2021年に400万MWh以上の再生可能エネルギーを生成し、約200万トンのCO2eを削減した。Walmartは、2025年までにグローバル事業の50%を再生可能エネルギーで賄うという中間目標を掲げており、2021年末には46%を達成した。
高性能ビルは、グリーンボンドによる調達額のうち2番目に高い配分を受け、3億3800万ドル(約485億円)以上に達した。本報告書では、アーカンソー州ベントンビルで進行中のWalmartの新本社キャンパスの建設が重要なプロジェクトの一つとして取り上げられており、同社は大量木材など持続可能性の効果が期待できる材料の調達に3300万ドル(約47億円)以上を充当している。このほかにも、効率的な照明や空調設備の改善、持続可能な建材、冷蔵設備の改修などにも投資している。
Walmartはまた、廃棄物の流れをリサイクルして新しい製品に変えることを目的としたプログラムや、サムズクラブとWalmartのオートセンターにおけるタイヤのリサイクルプログラムなど、「ゼロウェイストと循環経済」プロジェクトに3億700万ドル(約441億円)以上を割り当てている。本報告書によると、2021年にウォルマートは320万トンの段ボールを埋立地から転用し、17万8000トン以上のタイヤを転用した。
さらに、水素で動くフォークリフトなど、持続可能な新しい輸送手段のテストに6600万ドル、生息地の復元と保護に700万ドル、水の管理プロジェクトに300万ドルが割り当てられた。