1月12日、持続可能な投資に焦点を当てた団体である気候変動に関する機関投資家グループ(IIGCC)は、EU加盟国の代表者および議会議員に対して、EUタクソノミーのグリーン投資分類システムからガスを除外するよう求める公開書簡を発表した。
EUタクソノミーは、EUの持続可能な金融に関する技術専門家グループ(EU TEG)が策定した「持続可能な金融に関するEU行動計画」の一部である。そして、気候変動の緩和や気候変動への適応をはじめとする6つの環境目標のうち少なくとも1つに貢献し、他の目標に大きな損害を与えない重要な役割を果たす経済活動を分類できるようにしたシステム。
本規制は12月に承認された後、今年の初めに施行されたが、ガスと原子力をグリーン投資の対象分野として評価するかどうかは引き続き議論が続いている。ガスと原子力は、化石燃料による電力からより環境に優しいエネルギーシステムへの移行を促進するために必要とされる移行エネルギー源とみなされることが多い一方で、持続可能性に焦点を当てたいくつかのグループは、グリーンウォッシュの懸念を抱かせることになると警告している。
欧州委員会は、これらのエネルギー源をEUタクソノミーに分類するにはガスを再生可能エネルギー源から調達することや、2035年までに低排出量であることを義務付けるなど厳しい条件が必要であると述べたが、ドイツやオーストリアなど一部の加盟国の議員からはこれらのエネルギー源を含めることに強く反対する意見が出されている。
【参照ページ】
(原文)IIGCC publishes open letter calling for gas to be excluded from the EU Taxonomy
(日本語訳)IIGCC、EUの税制からガスを除外するよう議員に要請