経済産業省、カーボンクレジットの適切な活用に向け、検討会の開催を発表

12月6日、経済産業省はカーボンニュートラルの実現に向けたカーボン・クレジットの適切な活用のための環境整備に関する検討会を開催することを発表した。本検討会では、カーボン・クレジットの位置づけの明確化とカーボン・クレジット市場の基本指針について検討する。第一回検討会は、12月8日(水曜日)に開催され、年度内に数回検討会を開催し、基本指針について公表する。

経済産業省は2021年2月から8月まで「世界全体でのカーボンニュートラル実現のための経済的手法等のあり方に関する研究会」を計7回実施した。
8月の中間整理においては、クレジット取引について、民間主体でのカーボンプライシングを加速させ、国全体としてもCO2削減への取組を加速させるものとして位置づけた上で、政策対応の方向性としてカーボン・クレジットの位置づけの明確化と市場の創設を示した。本研究会を設置することにより、一体的にこれらの検討を行っていく。

本検討会の目的として、以下の2つが挙げられる。

・カーボンニュートラル社会の実現に向けたカーボン・クレジットの重要性・経済と環境の好循環に資する形での望ましい活用の在り方等について基本的な考え方の整理を行いつつ、国内各種制度におけるカーボン・クレジットの取扱いも含めた、カーボン・クレジットに関する政策対応の方向性を示すこと。

・今後、世界的にも、カーボン・クレジットの需給両面での拡大が見込まれる中、取引の量・質の向上に資するインフラとして、またESG資金の呼び込みと併せて、世界の脱炭素ビジネスの拠点となるような、「カーボン・クレジット市場」のあり方について方向性を示すこと。

経済産業省はカーボン・クレジットを通じた炭素削減価値の取引を、カーボンニュートラルの実現や経済と環境の好循環につなげるため、今後も取り組みを推進する。

【参照ページ】
カーボンニュートラルの実現に向けたカーボン・クレジットの適切な活用のための環境整備に関する検討会を開催します

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