金鉱山大手Newmont、鉱業界初のサステナビリティ・リンク債の発行を開始

金鉱山大手Newmont、鉱業界初のサステナビリティ・リンク債の発行を開始

12月6日、金鉱山大手のNewmontは、鉱業界初となるサステナビリティ・リンク債の発行を発表した。本債券は、同社の気候変動やダイバーシティに関する目標に連動した負債コストを設定する。

サステナビリティ・リンク債は、サステナビリティ・ファイナンスの手法として、発行体のサステナビリティ・ターゲットの達成度に連動した利払いなどの属性を持つ商品である。ムーディーズESGソリューションズが最近発表したレポートによると、サステナビリティ・リンク債市場は、急速に拡大するサステナブルファイナンス市場の中でも最も成長している分野であり、2021年第3四半期末時点での世界の累計発行額は620億ドル(約7兆円)に達し、2020年全体で発行された90億ドル(約1兆円)を上回っている。

Newmontの新募集では、社債のクーポンは、同社の2030年の排出量削減目標および上級指導者における女性の代表率目標に連動し、目標が達成されない場合は金利が上昇する。Newmontは、2030年までにスコープ1および2の排出量を32%、スコープ3の排出量を30%削減することを約束しており、同様に2030年までにマネジメントに占める女性の割合を50%にすることを約束している。

今回の募集では、BMO Capital Markets、Credit Suisse、Goldman Sachs、J.P. Morganがジョイント・ブックランナーを務め、Credit Suisseはサステナビリティ・リンク・ボンドの組成アドバイザーも務める。

【参照ページ】
(原文)Newmont Announces Proposed Offering of Sustainability-Linked Senior Notes
(日本語訳)ニューモント社、持続可能性にリンクしたシニアノートの提案を発表

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-1-21

    アメリカがパリ協定から離脱表明、気候変動対応も転換。

    1月20日、アメリカのトランプ大統領は、地球温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定からの離脱を正式に…
  2. 2025-1-20

    モルガン・スタンレー等の米大手銀行がNZBA脱退。GFANZは再編を発表し資本獲得へ

    1月2日、ロイターによれば、投資銀行のモルガン・スタンレーは、ネットゼロ・バンキング・アライアンス…
  3. 2025-1-20

    Deep Sky、ビル・ゲイツ氏が設立した気候ソリューション基金から最大4000万ドルの助成金を確保

    12月18日、ケベック拠点の炭素除去プロジェクト開発企業であるDeep Skyは、ビル・ゲイツ氏が…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る