英国政府、ウェールズの潮力発電への投資を発表

11月26日、英国政府は、再生可能エネルギーのオークションスキームの一環として、英国全体で年間2,000万ポンド(約30億円)の潮力発電への投資を発表した。

今回の予算は、英国政府が固定価格買取制度(FIT)に変わる形で導入した差分契約制度(CfD)の

第4回ラウンドの中に盛り込む形で資金拠出される。年間2,000万ポンドを「Tidal Stream projects」のために確保し、ウェールズの海洋エネルギー部門に、技術開発とコスト削減の機会を与えることになる。第4回ラウンド全体の支給額は2億8,500万ポンド(約370億)となる見込みである。

潮力発電は、潮の満ち引きが時計のように正確に予測できるため、非常に信頼性の高い発電源となる可能性がある。ウェールズの低炭素エネルギーミックスに潮力発電を取り入れることで、需要と供給のマッチングが容易になる。また、化石燃料への依存度や世界的なガス価格の変動へのリスクを軽減するために、自国で開発された強力な再生可能エネルギー部門を構築するという英国政府のコミットメントにもつながる。

今回の投資により、ウェールズの潮力発電は不安定な化石燃料への依存度を減らすことにつながり、次世代の再生可能エネルギー発電プロジェクトの重要な一翼を担うことになる。

【参照ページ】
(原文)UK Government announces biggest investment into Welsh tidal power
(日本語訳)英国政府がウェールズの潮力発電への投資を発表

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る