Workiva調査:投資家の90%がCSRDとSEC気候報告規則がより良い投資判断を促すと回答

Workiva調査:投資家の90%がCSRDとSEC気候報告規則がより良い投資判断を促すと回答

3月、ビジネス・データおよびレポーティング・ソリューション・プロバイダーであるWorkivaが発表した新しい調査によると、投資家はEUのCSRDや米国SECの新しい気候変動報告規則などの新しいサステナビリティ関連報告規則を圧倒的に支持しており、大多数が質の高いESGデータによってより良い投資判断が可能になると考えている。

投資家は新しいESG報告規則を強く支持している一方で、多くの企業は新しいサステナビリティ報告義務を遵守する上での課題を予想していることが、本調査で明らかになった。

報告書「統合報告に関するエグゼクティブ・ベンチマーク2024」のために、Workivaは北米の売上高2億5,000万ドル(約370億円)以上の企業の約900人のエグゼクティブと100人以上の機関投資家に調査を依頼した。

最近の調査によると、米国ではESGやサステナビリティ報告への取り組みに対する政治的な反発があるにもかかわらず、北米の投資家の80%以上が投資判断の方法を変えていないと回答しており、さらに大多数が新しいESG開示規制や新たなESG開示規制に賛成している。EUのCSRD規制には90%、カリフォルニア州の気候変動開示法には89%、SECの気候変動開示規則には91%が賛成している。

同様に、投資家の92%が、企業の長期的な財務見通しを評価するためにESGデータが重要であることに同意し、88%が、ESGデータは財務データと同様に厳格に扱われるべきであると回答した。

しかし、新たな規制が導入されるにつれ、多くの企業が新たな開示ニーズに対応することが困難になると予想している。74%の経営幹部が、今後1年間で規制当局の報告要件に対応することが著しく困難になると報告し、3分の2の企業が新たな規制当局の報告要件に対応する能力に懸念を表明している。テクノロジーは重要な課題であり、エグゼクティブの65%は、現在自社で使用しているビジネスレポーティングテクノロジーが、新たな規制報告要件を満たすには不十分であることを懸念していると報告している。

また、現在ESGと財務報告を統合しているエグゼクティブは、自社がSECの新しい気候変動報告規則を遵守する能力について、約2倍の自信を表明している。

【参照ページ】
Executive Benchmark on Integrated Reporting 2024

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…
  3. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…

ピックアップ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 2025-8-19

    【PR】9/10 オフライン 『開示規制が変化する中でのESG評価の位置づけと実践事例』

    毎回満員御礼でご好評をいただいているESG Journal 会員向けのESG Journal …
  3. 2025-8-18

    金融庁、EDINET新タクソノミ案公表 27年版ではサステナ情報開示も検討

    8月8日、金融庁は企業の有価証券報告書などで利用される電子開示システム「EDINET」の基盤となる…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る