1,000社以上の企業、1.5℃の気候目標に沿って科学的根拠に基づく排出削減を約束

11月10日、COP26において、Science Based Targets initiative(SBTi)と国連グローバル・コンパクトは、企業の気候変動への取り組みを急速に拡大するためのグローバルキャンペーンの一環として、1,000社以上の企業が1.5℃に合わせた科学的根拠に基づく目標を設定したことを発表した。

今回、米国のGDPを上回る時価総額23兆ドル(約2,600兆円)以上の1,045社の企業が、地球温暖化を1.5℃に抑えるために必要なペースと規模で脱炭素化を進めるという緊急の呼びかけに応えた。これらの企業は、60カ国、53分野にまたがり、3,200万人以上の従業員を擁している。

10日に発表された「Business Ambition for 1.5°C – Responding to the Climate Crisis」は、国連グローバル・コンパクトが2019年に開始した「Business Ambition for 1.5°C」キャンペーンの影響を明らかにしている。このキャンペーンは、企業が科学に沿った排出削減目標を設定できるようにするための世界的な組織であるSBTiが、We Mean Business Coalitionおよび国連グローバル・コンパクトと連携して主導している。

企業部門では、1.5℃に沿った目標が最も一般的な選択肢となっており、2021年のSBTiに提出された全目標の75%を占めている。今後8年間で排出量を半減させることが急務であるため、SBTiは2022年6月以降、企業による1.5℃に沿った目標のみを受け付けることになった。

3分の1の企業は、すでに近い将来の排出削減目標の検証を終えており、また、半数以上の企業が遅くとも2050年までに、バリューチェーン全体での排出量をネット・ゼロにすることを約束している。

【参照ページ】
(原文)More than 1,000 companies commit to science-based emissions reductions in line with 1.5°C climate ambition
(日本語訳)1,000社以上の企業、1.5℃の気候目標に沿って科学的根拠に基づく排出削減を約束

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-5-16

    EBA、EU域内銀行の気候リスク指数を初公開

    4月25日、欧州銀行監督機構(EBA)は25日、EUおよびEEA(欧州経済領域)域内の銀行セクター…
  2. 2025-5-16

    米国グリーンビルディング協会、持続可能な建築基準「LEED v5」を発表

    4月28日、米国グリーンビルディング協会(USGBC)はLEED(Leadership in En…
  3. 2025-5-14

    ニューヨーク市会計監査官、新たな排出削減基準を発表

    4月22日、ニューヨーク市会計監査官(Comptroller)のBrad Lander氏は、アース…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る