NGOのUrgewald、COP26にて初の「世界の石油・ガスの出口リスト」を発表

11月4日、国連気候サミットにおいて、Urgewaldは、20のNGOパートナーとともに、世界の石油・ガス生産のほぼ95%を占める887の石油・ガス企業を網羅した広範な公開データベース「Global Oil & Gas Exit List」(GOGEL)を発表した。GOGELは、世界の石油・ガス生産量の約95%を占める石油・ガス企業887社を網羅した広範な公開データベースで、最大の石油・ガス拡張会社や最も問題の多い石油・ガス生産を行っている企業を容易に特定できる詳細な情報を提供している。

石油・ガス企業の多くは、その拡張計画を報告する際に透明性に欠けることで知られている。GOGELでは、Rystad Energy社のデータベースを用いて、各社が近い将来に生産開始を控えている新規石油・ガス資産を分析している。

GOGELでは、100km以上の石油・ガスのパイプラインを新規に開発している企業をすべて掲載している。この情報は、Global Energy Monitor社の「Fossil Infrastructure Tracker」から得られたもので、各企業の集計値は、新規パイプラインプロジェクトにおけるそれぞれの所有率を反映したものとなっている。

GOGELは、非在来型の石油・ガス生産のうち、特に問題となっている6つのカテゴリーを対象としている。採掘、油砂、超重質油、炭層メタン、北極圏の石油・ガス、深海掘削(海面から1,500メートル以上の深さ)の6つのカテゴリーを対象としている。GOGELでは、各企業の炭化水素生産量のうち、これらのカテゴリーが占める割合を表示している。

以下は、各カテゴリーの絶対量から見た最大の生産者である。

  1. 採掘:ExxonMobil社、Occidental Petroleum社、EOG Resources社
  2. 油砂 :Canadian Natural社、 Resources社、 Suncor Energy 社、Cenovus Energy社
  3. 超重質油:Pemex社、Ecopetrol社、Chevron社
  4. 炭層メタン:Shell社、ConocoPhillips社、 Origin Energy社
  5. 北極圏の石油・ガス:Gazprom社、Novatek社、Rosneft 社
  6. 深海掘削:Petrobras社、 Shell社、BP社

【参照ページ】
(原文)NGOs Release the First “Global Oil & Gas Exit List” at Glasgow COP
(日本語訳)グラスゴーのCOPでNGOが初の「世界の石油・ガスの出口リスト」を発表

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る