
5月20日、欧州委員会は、欧州経済領域内5カ国における再生可能水素生産プロジェクト15件を公的資金の対象として選定し、合計9億9,200万ユーロ(約1,620億円)を助成すると発表した。これらのプロジェクトは、今後10年間で約220万トンの再エネ水素を生産し、1,500万トン超のCO₂排出回避が見込まれている。
助成はEU排出権取引制度(ETS)由来のイノベーション基金から拠出され、水素は輸送、化学、メタノールやアンモニア製造などで使用される予定。12件は1kgあたり0.20~0.60ユーロの固定プレミアムで支援を受ける。
海運部門向けには、専用予算から3件に9,670万ユーロを配分。また、スペイン、リトアニア、オーストリアは別途8億3,600万ユーロの国家資金を「オークション・アズ・ア・サービス」枠で配分予定。
選定案件は今後CINEAと助成契約を結び、最大10年間の支援を受けて再エネ水素の生産を開始する見込み。
(原文)Nearly €1 billion awarded to boost development of renewable hydrogen