シュナイダーエレクトリック、AI搭載エージェントによる新時代のエネルギー管理を目指す

5月15日、シュナイダーエレクトリックは、持続可能性とエネルギー管理における次世代統合エコシステム構築を目的とした画期的な長期プロジェクトを発表した。この取り組みは、先進的なソフトウェアと革新性を軸とした成長モデルによって支えられ、同社の戦略的ビジョンを具体化するものである。

中核となる技術は「Agentic AI」と呼ばれる新たな人工知能で、人間の関与を最小限にしつつ複雑な環境に適応し、自律的に業務を遂行するソフトウェアエージェントである。従来のソフトウェアが「タスクの補助」に留まっていたのに対し、Agentic AIは「業務そのものを担う」次世代型であり、持続可能性管理における自動化とシンプル化を飛躍的に進展させる。

このエコシステムは戦略立案から意思決定までを司るコマンドセンターとして機能し、人間の専門知識と企業システムとを統合するAIエージェントを通じて、従来断片的であったサステナビリティの取り組みを一元化・最適化する。これにより、持続的なインパクトを生み出す運用が可能となる。

プロジェクトの指揮を執るのは、新たにプロダクトマネジメント部門責任者に任命されたジュリアン・ピコーである。ピコー氏はデジタルイノベーションとAI活用の専門家であり、シュナイダーエレクトリック社の既存プラットフォームの機能刷新と、買収したEcoActの技術を活用した新機能導入を推進する。新たに提供される機能には、脱炭素戦略、シナリオ分析、ベンチマーキング、排出量管理、報告とコンプライアンス、気候リスク管理、バリューチェーン連携、エネルギー・資源効率管理、データ統合・自動化・可視化、モダンなUIなどが含まれる。

(原文)Schneider Electric announces multi-year initiative building an AI-native ecosystem for sustainability and energy management
(日本語参考訳)シュナイダーエレクトリックは、持続可能性とエネルギー管理のためのAIネイティブエコシステムを構築する複数年計画を発表

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-28

    ネイチャーポジティブ経営の重要性が増大・企業に求められる対応とは?(再掲)

    ※2024年3月5日公開済みの記事に「移行計画」「ネイチャーポジティブ宣言」に関する情報を一部更新…
  2. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-4

    ネットゼロ・バンキング・アライアンス、新たな枠組みへ移行検討―会員投票を開始

    8月27日、世界の銀行業界における気候変動対応を主導してきた「ネットゼロ・バンキング・アライアンス…
  2. 2025-9-3

    ESG資産の成長継続へ、AIとエネルギー転換が次の焦点―にBBG調査

    8月25日、ブルームバーグ・インテリジェンスは2025年春に実施したESG投資家調査を発表した。約…
  3. 国内外のサステナビリティ開示動向(2024年度)ーGPIFサステナビリティ投資報告書が示す課題とは-

    2025-9-3

    国内外のサステナビリティ開示動向(2024年度)ーGPIFサステナビリティ投資報告書が示す課題とは-

    8月29日、GPIFが2024年度サステナビリティ投資報告書を公表した。本報告書では、気候関連開示…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る