「気候変動」州法に異議、米大統領が州の規制に対抗する大統領令発出

4月8日、アメリカ合衆国大統領は、国内エネルギー資源の開発・利用を妨げる州法や政策に対抗する大統領令を発令した。対象は、石油、天然ガス、石炭、水力発電、地熱、バイオ燃料、重要鉱物、原子力エネルギーなど。

ニューヨーク州は、過去の温室効果ガス排出に対してエネルギー企業に数十億ドル規模の罰金を課す法律を制定し、バーモント州も同様の動きを見せている。カリフォルニア州は炭素排出量に厳格な上限を設け、事実上炭素クレジット取引を強制。これらの州法は、国家安全保障を脅かし、全米の家庭にエネルギーコスト増をもたらしていると指摘された。

大統領令は、違憲または連邦法に抵触する州法を特定し、司法長官に対してその施行停止を速やかに求めた。対象には「気候変動」や「ESG」に関連する施策も含まれる。60日以内に大統領への報告が義務付けられた。

(原文)PROTECTING AMERICAN ENERGY FROM STATE OVERREACH
(日本語参考訳)アメリカのエネルギーを国家の権限の濫用から守る

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