ICVCM、初の高信頼性カーボンクレジットを発表

6月4日、自主カーボンマーケットの信頼性向上を目指すIntegrity Council for the Voluntary Carbon Market(ICVCM)は、高信頼性のカーボンクレジットを初めて発表した。米国政府は、これを気候変動対策の資金調達に役立つものとして評価している。

ICVCMは、7つのカーボンクレジット認定方法を承認し、2千700万トンのカーボンクレジットが「Core Carbon Principles(CCP)」ラベルを使用できるようになった。これらのクレジットは埋立地からのメタンガスの捕獲や、冷蔵庫・エアコンなどの廃棄物からのオゾン層破壊物質の除去などを含む。

その他の27種類のカーボンクレジットも評価中であり、今後、80百万トン以上のクレジットに影響を与える見込みである。

ICVCMの会長、アネット・ナザレ氏は「CCPラベルは厳格な基準を満たすカーボンクレジットを識別するものであり、温暖化を緊急に抑制するために重要である」と述べた。米国政府もこの発表を支持し、財務長官ジャネット・イエレン氏は、ICVCMの努力を評価し、カーボンクレジット市場の基準向上を求めた。

ICVCMは、ボランタリークレジットに対する信頼を構築し、カーボンクレジットの比較可能性を確保し、市場の可能性を最大化するために尽力しているとのこと。CCPラベルは、各クレジットが確実に排出削減または除去を表すことを保証する。

【参照ページ】

(原文) Integrity Council announces first high-integrity CCP-labelled carbon credits, as assessments continue

(日本語参考訳) インテグリティ・カウンシルは、評価が継続する中、CCPラベル付きの高インテグリティ炭素クレジットを初めて発表した。

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…
  3. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…

ピックアップ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 2025-8-19

    PR【対談&ワークショップ】第一生命が語る「ESG開示」と「企業価値向上」

    毎回満員御礼でご好評をいただいているESG Journal 会員向けのESG Journal …
  3. 2025-8-18

    金融庁、EDINET新タクソノミ案公表 27年版ではサステナ情報開示も検討

    8月8日、金融庁は企業の有価証券報告書などで利用される電子開示システム「EDINET」の基盤となる…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る