11月14日、欧州理事会は、安全保障と防衛に関するEU初の宇宙戦略に関する結論書を承認した。
理事会は、国際法および国連の枠組みで培われた価値観と指導原則に対するEUの長年のコミットメントを想起し、EU加盟国が宇宙活動の全領域にわたって責任ある行動の規範、規則、原則を確立するための努力を続ける用意があることを再確認した。
理事会は、宇宙の戦略的性質、および、世界の宇宙大国としてのEUが、宇宙領域における最近の無責任かつ敵対的な行動の激化に関連した、現在および今後の安全保障上の課題に対処する必要性を改めて強調した。
理事会は新戦略の主要な方向性を支持し、以下の行動を提案した。
- 年1回の機密分析と、宇宙安全保障に関する軍および民間の情報サービスの強化を通じて、宇宙の脅威に関するEUの理解を深める。
- 欧州委員会がEU宇宙法を提案する意向であることを認識し、宇宙システムおよびサービスの回復力と保護を強化する。
- 宇宙領域認識情報、EU共同対応のための専用ツールボックス、演習のさらなる開発を通じて、宇宙空間の脅威への対応を強化する。
- 共通安全保障・防衛政策(CSDP)のミッションおよび活動の計画・実施への宇宙的側面の統合を強化し、EU衛星センター(EU SatCen)を強化することにより、安全保障・防衛目的での宇宙利用の強化を図る。
最後に、理事会は、新たな宇宙安全保障対話の可能性を含め、国際協力と協調を通じて、宇宙空間におけるこれらの課題に取り組むというEUのコミットメントを再確認した。
【参照ページ】
Space: Council approves conclusions on the EU space strategy for security and defence