持続可能な航空燃料技術企業Velocys、約60億円を調達

持続可能な航空燃料技術企業Velocysが約60億円を調達

2月12日、持続可能な航空燃料(SAF)技術企業のベロシスは、ロンドン証券取引所のAIM市場からの上場を廃止し、事業継続のための資金調達の必要性を示した直後に、成長資金として4,000万ドル(約60億円)を調達したと発表した。

本資金調達コンソーシアムには、成長投資家のCarbon Direct Capital、Lightrock、GenZero、Kibo Investmentsが参加した。

オックスフォード大学の技術スピンアウト企業であるオックスフォード・キャタリストを通じて設立された英国を拠点とするVelocysは、独自のフィッシャー・トロプシュ・ベース技術を用い、都市固形廃棄物、木質バイオマス、CO2、グリーン水素など様々な廃棄物から、現在使用されている燃料と機能的に同等の、炭素強度がマイナスのドロップイン燃料を製造することを顧客に可能にする。

SAFは、現在世界の温室効果ガス(GHG)排出量の2〜3%を占める航空産業の脱炭素化を支援する重要な手段のひとつと考えられている。航空会社が気候変動目標を達成するための重要な解決策のひとつとしてSAF技術に注目し、また各国政府が自らの脱炭素化目標を達成するためにSAFの使用拡大を義務付け始めたことで、SAFの需要が今後数年間で劇的に増加すると予想される中、今回の投資が行われた。例えば、EUは最近、SAFの最低使用量を義務付ける法律の採択を発表し、2050年までに混合燃料の70%まで増加させる予定である。

Velocysによると新たな資本は、顧客のプロジェクトへの技術提供を加速させるとともに、技術リーダーシップの構築、生産規模の拡大、チームの強化に活用される。

【参照ページ】
(原文)Velocys secures US$40MM of growth capital and begins new chapter as a private sustainable aviation fuel technology company
(日本語参考訳)持続可能な航空燃料技術企業Velocys、約60億円を調達

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る