1月30日、金属テクノロジー企業のボストン・メタルは、東京を拠点とする丸の内イノベーション・パートナーズから2,000万ドル(約29億円)の投資を受け、同社のシリーズC2資金調達ラウンドが2億8,200万ドル(約412億円)に増加したと発表した。
2013年に設立されたボストン・メタルは、グリーン・スチールやスズ、ニオブなどの高価値金属の生産プラットフォームである溶融酸化物電解(MOE)を商業化している。同技術は、再生可能な電力を使用し、エネルギー効率の高いプロセスであらゆる鉄鉱石グレードを鉄鋼に変換し、現在廃棄物とみなされている複雑で低濃度の材料から貴重な金属を選択的に抽出する。その結果、CO2を排出せず、プロセス水、有害化学物質、貴金属触媒を必要としない、従来の製造方法と比べてコスト競争力のあるプロセスを実現する。
ボストン・メタルは、2026年までにグリーン・スチール技術を商業化することを目指しており、早ければ2024年に高付加価値金属事業から収益を上げ始める見込みである。
今回の新規投資により、同社は世界の鉄鋼生産の70%以上を占めるアジアでのプレゼンスを拡大する。また、商業化への道を加速させるとともに、業界トップクラスの人材を引き付け、維持することが可能になると述べた。
【参照ページ】
(原文)Boston Metal Secures $20M in Series C2 Funding, Bringing Total Round to $282M
(日本語参考訳)ボストン・メタルがシリーズC2で2,000万ドルの資金を調達、ラウンド総額2億8,200万ドルに