B4IG、雇用主・サービス提供者向け公正採用ツールキットを発行

 

9月6日、世界大手30社が加盟するインクルージョン・イニシアチブ「Business for Inclusive Growth(B4IG)」は、人材採用企業と人材採用サービス会社の双方向けに、人権観点から外国人労働者の公正な採用ツールキットを発行した。企業およびサービス提供者が移民労働者の採用慣行とモデルを強化するのを支援することを目的としている。

今日のグローバルな経済環境において、ディーセント・ワーク、より良い生計機会、安定した環境を求めて母国外に出る労働者が増えている。これらの移民労働者は、世界中でほぼ1億6,400万人を占め、女性が48.4%を占めている(ILO、2022年)。移民労働者は、移住先国における深刻な労働力不足を補い、ビジネス、貿易ネットワーク、送金を通じて自国を発展させることにより、グローバル経済において中核的な役割を果たしている。

この職業的な旅の間、労働者、特に低技能労働者は、彼らがさらされる不規則な条件や環境のために、差別、雇用上の虐待、搾取を受ける可能性がある。政府、国際機関、市民社会、民間部門は協力して、この分野横断的かつ世界的な懸念に対処しなければならない。特に雇用者とサービス提供者は、移民労働者のリスクに対処し、彼らの人権を保護するためのさらなる措置を講じる責任がある。

本ツールキットは、ILOの公正採用原則、IOMのガイダンス、ダッカ原則、および企業のベスト・プラクティスに基づき、会員企業による14の運用ツールを編集した上で、採用の過程における6つの要素を提示している。ツールキットは、各章で主要な行動や、人材派遣会社の選び方、無報酬の人材派遣方針の実施方法、効果的な苦情処理メカニズムの設計・構築方法などのチェックリストを通じて、運用に関する情報を提供している。

【参照ページ】
(原文)B4IG publishes Fair Recruitment Toolkit for Employers & Service Providers
(日本語参考訳)B4IG、雇用主・サービス提供者向け公正採用ツールキットを発行

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