12月6日、ヘルスケアおよびライフサイエンスに特化したソリューションプロバイダーのThermo Fisher Scientificは、温室効果ガス排出量の中間目標を引き上げ、2030年までにスコープ1および2の業務用排出量を従来の30%削減から50%以上削減する目標を発表した。
ThermoFisherは、2019年にスコープ1および2の初期目標を設定したが、大幅な進捗設定に続き、目標達成を前倒しし、更新した目標を設定することが可能になったと述べている。
今回の発表は、ThermoFisherが昨年、バリューチェーン全体で2050年までにネット・ゼロを達成すると公約し、スコープ3排出量を気候に関する公約に追加したことを受けたものである。
同社は、気候変動に関する目標を達成するために進めている主要な取り組みについて、再生可能エネルギーの導入を加速させ、化石燃料からの脱却を図ることなどを強調した。同社は最近、Enelと米国の電力消費量の半分に相当する再生可能エネルギーを供給する契約を締結したと発表した。さらに、スコープ3排出量に対処するため、2027年までに90%のサプライヤーと協力して科学的根拠に基づく目標を設定することを約束している。
ThermoFisherは、新たに設定した50%削減目標は、「1.5℃へのビジネス・アンビション」キャンペーンへのコミットメントを果たすとともに、1.5℃経路の中で削減目標を達成するというパリ協定の気候戦略とも整合性が取れると述べている。また、 ThermoFisherは、Science Based Targets Initiativeに目標を提出し、承認を求めている。
【参照ページ】
(原文)Thermo Fisher Scientific Raises Greenhouse Gas Emissions Reduction Target on Path to Net-zero Emissions
(日本語参考訳)Thermo Fisher、ネット・ゼロエミッションに向けた温室効果ガス排出削減目標を上方修正