キルヒホフ、H2グリーンスチールと約200億円のグリーンスチール供給契約を締結

1月16日、世界的な自動車部品サプライヤーであるキルヒホフ・オートモーティブは、同社のサプライチェーンを脱炭素化し、持続可能な目標を達成するため、スウェーデンのH2グリーンスチールと1億3,000万ユーロ(約200億円)を投じてゼロエミッションに近い鉄鋼を納入する7年間の契約を締結したことを発表した。

鋼材はキルヒホフ・オートモーティブのサプライチェーンにおける主要な構成要素であり、同社が購入する原材料の半分を占めている。

製鉄は、世界的に最もCO2を排出するセクターのひとつであり、同セクターからのGHG総排出量は、世界の化石燃料使用による直接排出量の7〜9%を占める。

2020年に設立されたH2グリーン・スチールは、スウェーデンのボーデンに主力となるグリーン・スチール・プラントを開発中で、本プロジェクトには、鉄鋼生産施設と一体化したギガスケールのグリーン水素プラントが含まれている。同社は、酸化鉄から酸素を除去するためにグリーン電力で製造された水素を採用し、通常発生するCO2排出の大部分を回避し、製造工程で発生するエネルギー需要には100%再生可能な資源からの電力を使用する。H2グリーン・スチールは2025年の生産開始を目指しており、2030年までに500万トンのほぼ化石燃料を使用しない鉄鋼を生産する計画だ。

H2グリーンスチールのボーデン工場から欧州各地のキルヒホフ工場へのグリーンスチールの納入は、2027年に開始される予定である。 両社はまた、鉄スクラップ量の少なくとも30%をボーデンのH2グリーンスチールの電気炉に戻し、リサイクルすることを目標に、循環型イニシアティブに共同で取り組む。

【参照ページ】
(原文)KIRCHHOFF Automotive and H2 Green Steel in €130 million deal for supply near zero emissions steel
(日本語参考訳)キルヒホフ、H2グリーンスチールと200億円のグリーンスチール供給契約を締結

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る