
5月15日、マティ・カーボン(以下、マティ)は、JPモルガンとの提携により新たな資金調達を発表した。マティは、開発途上国の小規模農家に経済的な力を提供することを目的としたプロジェクトを進めており、この資金調達により活動をさらに拡大する。同資金はシュミットファミリー財団からの支援を受けた商業条件であり、大規模な二酸化炭素除去のための革新的な資金調達のあり方を示すものだ。
マティは、岩石風化の自然プロセスを利用して大気中の二酸化炭素を削減する技術を持つ。その技術を強化した「強化岩石風化(ERW)」では、粉砕した火山岩を農地に使用し、CO₂を効果的に除去するだけでなく、土壌の栄養分を復活させることにより、小規模農家の作物生産量が平均で20%向上する。また、化学農薬の使用も削減される。
JPモルガンからの今回の資金は、マティがインドやサブサハラアフリカで事業を拡充するために使われる。新技術を展開する地域ラボの設立や、グローバルなERW採用を加速するための新しい戦略的パートナーシップ築が目的だ。
マティの創立者兼CEOであるシャンタヌ・アガルワル氏は、「この提携により、より多くの農家に技術を届け、信頼性の高い気候ソリューションが経済的に成功することを実証する」と語った。一方、JPモルガンのケリー・ベルチャー氏は、「マティの成長をサポートできることを光栄に思う。彼らの技術は地域経済の強化と持続可能な未来の構築に寄与している」と述べた。
シュミットファミリー財団のパトリック・マグラス氏も、「マティのアプローチは、炭素除去における重要な鍵となりうる。革新的な技術と資金調達の連携が、気候変動への対応と経済的活動の広がりを促す」を話した。
マティは、2025年末までにインド、タンザニア、ザンビアを含む地域で3万人以上の農家との協力を予定している。この取り組みは、ShopifyやH&Mといった企業からの支援も受けている。
(原文)Mati raises innovative financing from JP Morgan
(日本語参考訳)マティがJPモルガンから革新的な資金調達を実施