GSMA、「循環型経済に関する戦略文書」を発表

GSMA、「循環型経済に関する戦略文書」を発表

11月2日、モバイル通信事業者とモバイルエコシステム全体の組織を代表する業界団体(GSMA)は、「循環型経済に関する戦略文書」を発表した。

本文書では、「できるだけ長い寿命を持ち、100%リサイクル可能で再生可能な材料で作られ、100%再生可能なエネルギーを持ち、どの機器も廃棄物として廃棄されない機器」というビジョンが示されている。

現在、一般的なモバイル機器は3年程度使用されるが、技術的な寿命は4〜7年とされている。GSMAは、「最大限の長寿命」と「廃棄物ゼロ」の原則に焦点を当てた「循環モデル」に基づき、携帯電話の最適な寿命は少なくとも25年であると信じている。

GSMAは、携帯電話は人々の生活にプラスの影響を与えるものの、環境にはプラスとマイナスの両方があると指摘し、一般的な携帯電話の寿命を1年延ばせば、2030年までに年間最大2140万トンのCO2排出を削減できると述べている。

世界中の通信事業者がサステナビリティの問題にこれまで以上に関心を示していることは、今年のワールド・コミュニケーション・アワードに多数の優れた作品が応募されたことからも明らかである。今年のサステナビリティ・アワードの受賞者は、世界で初めて100%カーボンニュートラルを達成した通信タワー会社であるバーティカル・ブリッジである。また、WCA審査員は、オレンジ・ポーランド社の2021年初めに開始した#OrangeGoesGreen気候戦略も高く評価している。

【参照ページ】
(原文)GSMA PUBLISHES VISION FOR A ‘CIRCULAR ECONOMY’ OF MOBILE DEVICES
(日本語訳)gsma、モバイル機器の「循環型経済」ビジョンを発表

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