エネルギー貯蔵スタートアップのティアマット、リチウムフリー電池技術で35億円調達

1月12日、バッテリー技術スタートアップのティアマットは、リチウムフリーのナトリウムイオン電池技術の開発と商業化を目的とした2,200万ユーロ(35億円)の資金調達を行ったと発表した。

2017年にフランス国立科学研究センター(CNRS)からのスピンオフとして設立されたティアマットは、エネルギー貯蔵用途のソリューションの設計、開発、生産を行っている。同社のナトリウムイオン技術は、急速充電、耐久性、高出力密度、安全性、キロワット時あたりの低コストなど、電力用途に適した強力な特性を備えている。豊富に入手可能なナトリウムをベースにしたこの技術は、リチウムとコバルトを含まず、電池分野が直面する持続可能性とサプライチェーン制約の主要課題に対処するのに役立つ。

今回の資金調達ラウンドでは、コーポレート・ベンチャー・ファンドのステランティス・ベンチャーズを通じた自動車大手ステランティス、材料科学企業のアルケマ、防衛装備品企業のMBDAなど、複数の戦略的投資家が新たに加わった。

フランス政府およびEUからの支援と並んで、今回の資金調達ラウンドで得た資金は、同社がフランスに新設する5GWhのナトリウムイオン電池のギガ工場に使用される。アルケマによると、この工場の操業能力は2025年末までに0.7GWhに達する可能性がある。

【参照ページ】
(原文)Arkema acquires a stake in Tiamat and accelerates in next generation batteries
(日本語参考訳)エネルギー貯蔵スタートアップティアマット、リチウムフリー電池技術で35億円を調達。ステランティス、アルケマ、MBDAが支援

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-5-16

    EBA、EU域内銀行の気候リスク指数を初公開

    4月25日、欧州銀行監督機構(EBA)は25日、EUおよびEEA(欧州経済領域)域内の銀行セクター…
  2. 2025-5-16

    米国グリーンビルディング協会、持続可能な建築基準「LEED v5」を発表

    4月28日、米国グリーンビルディング協会(USGBC)はLEED(Leadership in En…
  3. 2025-5-14

    ニューヨーク市会計監査官、新たな排出削減基準を発表

    4月22日、ニューヨーク市会計監査官(Comptroller)のBrad Lander氏は、アース…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る