機関投資家、企業に対しプラスチック削減の緊急行動を要求

5月3日、機関投資家185団体は、プラスチック包装に過度に依存する企業に対し、より迅速なプラスチック危機の解決を目的に、使い捨てプラスチック包装への依存度を減らし、プラスチックの生産・消費をプラネタリー・バウンダリーの範囲内に収めることを求める共同声明を発表した。また、パリ協定と昆明・モントリオール生物多様性枠組みとの整合性を図ることも声明内で要求した。

本共同声明では、プラスチックは、温室効果ガス(GHG)の排出、海洋汚染、回収コストから、年間3,500億米ドル(約48兆円)の外部コストを社会に課していると推定され、プラスチック生産量1トンあたり少なくとも1,000米ドル(約14万円)の社会的コストが発生していると明示。プラスチック危機に対処するために政策立案者が行動を起こし、社会が問題を引き起こしている企業関係者に説明責任を求める中、バリューチェーン上の企業は、プラスチック関連の重大かつ深刻なリスクにさらされていると言及した。具体的には、規制リスク、風評リスク、プラスチック関連訴訟、原材料コスト上昇などが考えられ、これらのリスクに積極的に対処しない企業への懸念を表明している。

これを受け、185の機関投資家は、プラスチック包装を大量に使用する企業に対し、使い捨てプラスチック包装の消費量削減のための明確なビジョンを設定し、緊急行動をとるよう促した。特に、関連企業が、政策アドボカシーで、強力な規制が制定されるのを阻止しようとしている動きを牽制し、加盟する業界団体にも、規制強化を支持する方向へ進めるよう伝えた。署名機関投資家としては、EUが審議中の包装・容器廃棄物規則(PPWR)のように、法的拘束力のある措置を支持すると局法した。

また、容器・包装のリユース(再利用)の導入を含め、使い捨てプラスチックの総量削減にコミットすることも要求。加えて、プラスチック容器・包装には有害化学物質含有の懸念もあるため、再生プラスチックの普及による新たな有害性リスクにも注意を払うよう伝えた。企業が製品や容器・包装の有害化学物質を自主的に特定し、その使用の排除にコミットし、進捗状況を公表することも求めた。

本共同声明に署名した機関投資家には、リーガル&ゼネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)、AVIVA Investors、アクサ・インベストメント・マネージャーズ、Mirova、MN、ノルデア・アセット・マネジメント等が含まれる。

【参照ページ】
(原文)Investors call for urgent action to reduce plastics from intensive users of plastic packaging

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