コールズ、DSM飼料の使用拡大。牛のメタン排出を50%削減

11月15日、小売大手豪コールズは、欧州食品安全機関により使用が認可され、50カ国以上で販売されている「Bovaer」の使用拡大を発表した。同社は2022年、豪畜産大手Mort&Co、ニューイングランド大学、DSMフィルメニッヒとともに、Bovaerを使用した実証プロジェクトを開始した。

同社は、Bovaerの使用拡大により、牛のげっぷによるメタン排出量を50%以上削減すると見込む。本飼料は、牛のメタン生成の引き金となる酵素を抑制し、牛の自然な消化プロセスの一部として分解する。Bovaerに関するオーストラリア初の試験の結果、平均退出体重、総体重増加、1日平均増体量、飼料増体率には影響を及ぼさない。

また、牛肉の品質、柔らかさ、風味、ジューシーさを測定するMSA(Meat Standards Australia)パラメータも測定。その結果、Bovaerを与えられた牛の肉は、オーストラリア産牛肉に期待される素晴らしい味と食感を持つことがわかった。

Bovaerの使用は、業界をリードするColes Finest認証のカーボンニュートラル牛肉シリーズを基礎とするもので、2022年4月に発売され、現在では全国の全店舗で販売されている。最近では、Coles Finest認証のカーボンニュートラル豚肉が発売され、品揃えが拡大した。 これらの牛肉と豚肉は、オーストラリア政府のクライメート・アクティブ・カーボン・ニュートラル規格に基づき、農場から店頭に並ぶまでカーボンニュートラルであることが証明されている。

【参照ページ】
(原文)Coles boosts sustainability in beef production with expanded use of supplement
(日本語参考訳)コールズ、DSM飼料の使用拡大。牛のメタン排出を50%削減

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-12-11

    ユニリーバがNufarmとサステナブルなオイルの生産を加速

    11月26日、ユニリーバはオーストラリアの化学メーカーであるNufarmとのパートナーシップを発表…
  2. SSBJ基準案へのFAQ解説:サステナビリティ開示準備ガイド

    2024-12-10

    SSBJ基準案へのFAQ解説:サステナビリティ開示準備ガイド

    SSBJが新基準案を発表し(2024年3月)、企業のサステナビリティに関連する情報開示の制度化が進…
  3. 2024-12-6

    金融庁、「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」を発表:サステナビリティに関する開示を強化

    11月8日、金融庁は「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」を公表した。本事例集は、企業がサ…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る